Windows7 + IME2010でチーズタイピングを使ってみた


チーズタイピングって何?

ところでお客さん、パソコンから日本語を入力するとき、 キー配列は何をお使いで? QWERTYキーボードでローマ字入力? それじゃあキーを押す回数が多くて大変だ。 それに「や」「ゆ」「よ」が打ちにくくて ミスタイプが多い……そうじゃありませんか? そうでしょうそうでしょう。 なら、チーズタイピングを試してみちゃいかがです?

チーズタイピングなら、 IMEのローマ字配列設定を変えるだけで、 QWERTY配列のうち、あまり使わないキーに ヤ行を配列しなおし、 さらに漢字でよく使う組み合わせを短縮入力することができますぜ。

詳しいことは、 開発者氏のサイトを見てくだせえ。

チーズタイピング(ホップとステップ)を導入するには

※チーズタイピングを使用したことにより生じた損失は補償いたしません。 自己責任にてお願いします。

開発者氏のサイトから、 「チーズタイピング for MS-IME (自己解凍書庫)」 をダウンロードして、ファイルを解凍する。 レジストリのエントリデータ cstyping10.reg が得られるが、 まだダブルクリックしてはいけない。 IME98/2000と、IME2010ではエントリ先が違うから、 エントリデータを手直しする必要がある。

まずは、 cstyping10.reg を右クリックしてメモ帳か何かで 編集できるようにしよう。 ファイルの中身はただのテキストで、 いくつかの部分から構成されているが、 実際にキー設定を定義しているのは、 一番最後にある、

[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\IMEJP\8.1\RomaDef\CheeseHop] "table"=......

で始まる一塊と、

[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\IMEJP\8.1\RomaDef\CheeseStep] "table"=......

で始まる一塊である。 これ以外のテキストは今は必要ないので、削除してしまおう。

では、Windows7向けに書き換えよう。 オリジナルのcstyping10.regでは、角括弧内は次のように書かれている:

[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\IMEJP\8.1\RomaDef\CheeseHop]

Windows7で効き目を出すには、次のように直せばよい:

[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\IMEJP\14.0\RomaDef\CheeseHop]

つまり、「8.1」を「14.0」に書き直すのだ。 CheeseStepの箇所も同様に書き換える。 テキストを直したら、文書を保存。 そしてcstyping10.regをダブルクリックでインストールだ!

ツェージックを導入することはできるのか?

チーズタイピングの最上級であるツェージックを 導入するには、 IME2010の、【ツール→プロパティ→全般→ローマ字設定→変更...】 を使って、手動でローマ字設定を変えれば、ある程度は可能である。 ただし、IME2010では[;]キーと[:]キーの設定はできないので、 「ッ」単独入力、「ン」単独入力、「ヨウ拡張」、「アン拡張」はそのままではできない。

「ッ」「ン」はチーズホップのまま変更せず (それぞれ[XC],[NN]で入力)。 「ヨウ拡張」、「アン拡張」については、 [R](イー拡張)、[B](ヤン拡張)、[G](ユン拡張)は ほとんど使わないので一旦どけて、 空いたところにヨウ拡張とアン拡張を入れた。

IMEのローマ字設定は、設定の合計数に限りがあるので、 [D](ウー拡張)、[C](ヨン拡張)、[B](ユン拡張)は設定できなかった。 将来的にIMEの設定数が増えたら設置したい。 また、[Z](ウン拡張)、[M](ユウ拡張)などについても、 設定数が一杯のため一部登録できなかったところが出た。

結果として、キーボードはこんな感じになった:
上段 ウィ
Q

W

E
ョウ
R
オン
T

Y

U

I

O
エイ
P
中段
A
オウ
S
ウー
D

F
アン
G
アイ
H

J
エン
K

L
  
;
  
:
下段 ウン
Z
イェ
X
ョン
C
ウェ
V
ュン
B
イン
N
ュウ
M
  
,
  
.
  
/


使用感

タッチタイピングもろくにできない小生であるが、 チーズタイピングを一度使うと手放せない。 キーを押す回数が全体的に減ったので、結果としてミスタイプの回数も減った という印象。 特に、入門者にとって拗音はなかなか正確に押せないものだが、 これが中段に下りてくるのが有難い。

パソコン入門者にこそチーズタイピングを試していただきたい。 キーを正確に速く押す、という観点とは別の(独立・無関係な)アプローチにより 効率化を図っているので、 正確で速いタイピングができない人にも効果があるのである。 ローマ字入力からの移行は全く簡単で、 習得にもさして時間はかからない。 QWERTY配列 + ローマ字入力 + MS-IMEという組み合わせは、 日本の全パソコン利用者のうち大多数を占めるであろう。 その大多数が一割ずつ効率が上がるとしたら、 これはえらいことである。

実際に使ってみて、まだ改良できる可能性があると感じた:


起稿:March 04, 2012

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